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STOの​いま

STOが米国でスタートして5年あまり、日本の法律で整理されてから2年半が経ちました。この辺りで、STOについて、振り返りも含め一度まとめておくのも悪くないかと思い、今回の投稿となります。

STOとは

改めて、STO (=セキュリティ・トークン・オファリング)はSTを使って企業が資金調達を行うことを指します。STとは、最先端のブロックチェーン技術を利用し、資産・有価証券・価値のあるもの・キャッシュフローの持分を電子的に記録したものです。

STは資本市場をその根幹から変革します。STを使うことにより、資金ニーズのある企業・プロジェクトと投資家が直接つながり (=P2P)、安全、便利、低コストでの取引が可能となります。資本市場は民主化され、参加者はグローバルにつながることができます。中間コストが極小化されることにより、投資家やより高いリターンを得、企業はより有利なコストで資金調達が可能となります。

STOの事例

ここ1-2年でSTOは新たなステージに入ったといえ、ようやくスケーラブルなモデルが出てきました。

  • 丸井Gによる応援社債 - 丸井Gは昨年、投資家と直接繋がれるという特性を活かし、「応援投資」という顧客エンゲージメントを高める取り組みの一つとして、社債を発行し、多くの共感を得ること成功しました。今後、同様の取り組みが広がっていくことと考えられます。
  • Exodusによる完全トークン化IPO - 暗号資産のWalletを提供するExodusが一昨年、完全トークン化IPOを行いました。自己募集で行ったため、引き受け・販売手数料がゼロでした。非上場企業の資金調達への親和性は日本企業にも当てはまり、将来は日本の非上場企業による米国直接STOも考えられます。
  • KKRによるファンドの小口化 - PEの老舗であるKKRはファンドの一部をトークン化し投資家層を広げることを目指しています。

これらはいずれもSTOの強みを活かした取り組みで、今後も同様の案件が増えてくるものと予想されます。日本STO協会によると、2025年の全世界でのSTOは約30兆円規模になると予想されます。そう遠くない将来、全ての資産・証券などはSTに置き換わることでしょう。

このSTOという新しいテクノロジーは日本にとってはチャンスともなります。日本の過去30年は残念の一言に尽きます。資本市場も例外ではありません。今でも30年前の株価水準に回復できないでいます。日本がこのSTOを活用し、資本市場・金融市場の効率化を進め、経済全体への好循環を達成できれば、これからの30年は期待できそうです。


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