上場に寄せて〜共同創業者兼CEO カルロス・ドミンゴより〜

※本ブログは原文(英語版)の便宜的翻訳です。内容の正確性を保証するものではなく、正確な内容については英語原文をご参照ください。

本日、Securitizeは上場企業として新たな一歩を踏み出しました。

Cantor Equity Partners IIとの事業統合を経て、当社の普通株式は米国時間の2026年7月2日、ニューヨーク証券取引所にティッカー「SECZ」として上場いたしました。

8年前、私と共同創業者たちは、たった一つの確信を胸にSecuritizeを立ち上げました。それは、あらゆる株式、債券、ファンドが、いつかデジタルアセットへと姿を変えていく。所有のかたちそのものが根本から生まれ変わり、すでにデジタル化を遂げてきた他の産業と同じように、金融もまたオンチェーンへと移っていく。私たちはそう信じていました。その確信は、いまやもう私たちだけのものではありません。世界の金融をリードする名だたる大手金融機関の多くが、同じ未来を見据えています。

この10年あまり、トークン化は長く問われ続けてきました。ブロックチェーンは、本当に金融の世界に根を張れるのか。それとも、暗号資産の関係者がカンファレンスで口にするだけに過ぎないのか。

正直に申し上げれば、「クリプト」の名のもとに語られてきたものの多くは、疑いの目を向けられて当然でした。その大半が、使い道を後から探すだけの投機であり、裏づけとなる実体を持たない資産だったからです。
私たちは、これらとは正反対の道を選びました。ブロックチェーンの真価は、取引の対象を新たに生み出すことにあるのではなく、株式、債券、ファンド、国債、クレジットといった世界の現実資産を、より優れた基盤の上に移すことにこそある。
そう考えました。

現実資産を、現実の規制のもとでオンチェーン上に直接発行し、それを現実の所有権をとする。それが私たちの目指したものでした。
だからこそ私たちは、8年という歳月をかけて、地道に築き上げてきました。必要なライセンスを一つひとつ取得し、登録トランスファーエージェント(証券代行業)、ブローカーディーラー、ATS(代替取引システム)、インベストメントアドバイザー(投資顧問)としての体制を整えてきました。現実の金融市場を支えているのは、まさにこうした規制の土台にほかなりません。

実在する証券をトークン化することは、単にトークンを一つ発行することではありません。

現実の証券をきちんとオンチェーンで発行し、規制の枠組み・投資家保護・法的裏づけまで備えてるということです。難しい道のりですが、機関投資家が実務で使えるのは、こうして正しく作り込まれたトークン化だけなのです。

だからこそ今、彼らはここに集まっています。トークン化が「理論」から「実装」の段階へと進んだのは、二つの流れが同じ時期に重なったからです。一つは、当社のようなプラットフォームが、トークン化からファンド管理、トランスファーエージェンシー、ブローカレッジ、ATS運営に至るまで、規制に準拠した機関投資家水準のインフラへと成熟したこと。もう一つは、世界屈指の資産運用会社が、いよいよ動くべき時が来たと判断したことです。

BlackRockは、同社初のトークン化ファンド「BUIDL」の立ち上げにあたり、Securitizeをパートナーに選びました。Apolloは、私たちとともにプライベートクレジットをオンチェーン化しました。ニューヨーク証券取引所は、トークン化される公開市場の未来を築く主要デザインパートナーとして、そしてトランスファーエージェント兼ブローカーディーラーとして、当社を起用しました。
BNY、Computershare、Hamilton Lane、KKR、VanEckをはじめとする各社も、同じ選択をしています。こうした企業は、勢いや熱意だけで動くことはありません。インフラが確かで、規制が本当に機能し、その裏にある資産が本物である。そう見極めて初めて、彼らは動くのです。

これは、世間が思い描くような暗号資産の物語ではありません。「金融インフラの物語」なのです。機関投資家水準でのトークン化に求められるものは、金融が昔からずっと求めてきたものと、何一つ変わりません。信頼、規制上の健全性、レジリエンス、そして確かな価値に伴う現実資産です。

私たちが築いてきたのは、まさにそういう会社です。当社は金融テクノロジー企業です。ブロックチェーンを使うのは、より速く、より透明性が高く、より効率的な市場を築くうえで、それが最も優れた土台だからにほかなりません。旧来のシステムの速度ではなく、インターネットの速度で動く市場です。

今回の上場は、その次の時代を築いていくための、私たちの一歩です。上場によって、私たちはこうした企業と肩を並べて歩むための資本、広がり、そして信頼を手にします。そしてトークン化を、彼らが導入するものから、「金融システムそのものを動かす基盤」へと変えていきます。世界のどこにあっても、現実資産が発行され、保有され、移転され、決済される、その土台となるレールそのものへと。それこそが、8年前に私たちが思い描いた会社の姿です。上場は、まだ道半ばのその続きを、これから築き上げていくための力を、私たちに与えてくれるでしょう。

世界をトークン化する。
Tokenize the World.

カルロス・ドミンゴ
Securitize, 共同創業者兼CEO